一方、皮下脂肪は脳年齢とはほとんど関係していなかった。
この結果について「筋肉量が多い参加者では脳が若々しい傾向にあった一方、 筋肉量に対して内臓脂肪の量が多い参加者では脳が老化している傾向にあった」と言う。
また、同氏は「皮下脂肪は脳の老化には関連していなかった。 つまり、筋肉量が多く、筋肉量に対する内臓脂肪量の比率が低いほど 脳が若いということだ」と説明している。
この研究は身体と脳の健康が密接に結び付いていることを示していると指摘し、 「この研究は、体組成のバイオマーカーと脳の健康との関連について 広く信じられていた仮説を実証し、 今後のさまざまな代謝介入や治療の臨床試験に、 これらのバイオマーカーを組み込む基盤を提供するものだ」と述べている。
また「本研究から、筋肉量を維持しながら脂肪、特に内臓脂肪を減らすことが、 脳の老化や脳の健康に最も良い影響を与えることが示唆された」と述べている。
近年、GLP-1受容体作動薬の登場により、多くの人が余分な脂肪を減らすために これらの減量薬に頼るようになっている。 しかし、Raji氏らによれば、GLP-1受容体作動薬は筋肉量を減らす可能性もあるという。
この点を踏まえ同氏は、「今回の研究から得られた知見は、内臓脂肪のみを標的とし、 筋肉量への影響を最小限に抑えたGLP-1受容体作動薬の開発に役立つ可能性がある」 との見方を示している。 |