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「中年太りの真実」2025年 睦月

 

 

健康診断の結果を見て、体重が増えたのは年齢を重ねて代謝が落ちたから…
と思っている方もいるようですが、神戸大学大学院保健学研究科准教授の山田先生は
「少なくとも60歳くらいまでは、若い頃(例えば20代)と比べて代謝の差は
ほとんどないということがわかっています。」と話します。

 

その山田先生いわく「男性の中年太りの多くが40歳前後から始まるのに対して、
女性の中年太りは50歳前後から始まる。」

 

なぜ中年男性はお腹が出る?

男性の中年太りの特徴というと、お腹が出てくることでしょう。
見た目が気になるのも、このポッコリとしたお腹です。

 

1日10キロカロリーオーバーでも、20年後には10kgの体重増になり、
20キロカロリーオーバーなら、10年で10kg増になります。
増えた体重は、皮下脂肪に加え、内臓脂肪の重さです。

 

内臓脂肪は、飢餓状態に直面したときのためにたくわえるエネルギー源です。
大昔の人類は、現代のようにいつでも食事が摂れる状況にはなかったので、
エネルギーを脂肪にしてたくわえておくシステムが必要でした。

 

たくわえられた内臓脂肪は、飢餓のときに燃やしてエネルギーにすることができます。
しかし現代はいつでも食べられるので消費できなかったエネルギーは増えていくばかりです。
それが男性の場合は、ポッコリと出たお腹となっていくわけです。

 

これに対して、女性はもともと女性ホルモンの働きにより、
内臓脂肪ではなく、皮下脂肪として蓄積されやすいのです。

 

中年太りというと、お腹がポッコリと出た肥満を想像しがちですが、
男性のほうがこの状態になりやすいわけです。

 

しかし、女性も中年太りをしないわけではありません。
男性の中年太りの多くが40歳前後から始まるのに対して、
女性の中年太りは、50歳前後から始まります。

 

女性のほうが男性よりも脂肪がつきやすい

お腹が出るような肥満を中年太りとするなら、
女性は50歳前後から始まるということになりますが、
若い頃は、女性のほうが男性よりも脂肪(特に皮下脂肪)がつきやすいです。

 

例えば、女性のフィギュア選手の多くは、15歳ぐらいでピークを迎え、
ピーク時にはできた4回転ジャンプが、15歳を過ぎた頃から
体重が増えてできなくなる選手もいました。

 

これは、主に女性ホルモンの働きによるものですが、
同時に男性よりも女性は基礎代謝や総エネルギー消費量が低いことも要因の一つです。

 

ただ、女性の場合は、皮下脂肪が増えていくので、全体的にぽっちゃりすることはあっても、
お腹が目立って出てくることはあまりありません。

 

これに対して男性は基礎代謝や総エネルギー消費量が高いので、25~30歳ぐらいの期間は、
たくさん食べても脂肪がつきにくい時代が続きます。
男性のフィギュア選手が女性選手に比べて、選手寿命が長いのは、
この男女の体質の違いが原因かもしれません。

 

しかし、一般の男性なら25~30歳の頃の食習慣をそのまま続けていると、
30代から少しずつ体重が増えてきます。

 

このように食べて体に脂肪がつくようになるのは、実は女性のほうが男性よりも早いのです。

 

女性は更年期から中年太りに

問題なのは、女性もホルモンの働きが弱くなることで、
50代くらいから、お腹がポッコリ出た肥満になりやすいということです。

 

個人差はありますが、おおむね女性は50歳前後に閉経を迎えます。
この前後10年くらいを更年期といいますが、この時期は卵巣の機能が低下して、
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少します。

 

エストロゲンが減少すると、内臓脂肪がつきやすくなって、お腹がポッコリ出てくる人も
それが原因で、ホルモンバランスが崩れ、ホットフラッシュ(顔などのほてり)や
肩こり、めまい、頭痛といった更年期障害の症状が現れる人もいます。

 

さらに、エストロゲンが減少すると、内臓脂肪がつきやすくなって、
お腹がポッコリ出てくる人もいます。

 

もともとエストロゲンには、脂肪の燃焼を促す働きがありますが、
更年期になると、その働きが弱くなってしまうのです。

 

その結果、更年期以降は女性も中年太りになりやすいというわけです。
更年期になってから、少しずつ体重が増えていくので、女性の中年太りは
50代後半とか60代になってからポッコリお腹が目立つようになります。

 

よい中年太りと悪い中年太り

日本では成人の場合、BMI25以上は肥満、BMI30以上は危険な肥満とされています。
ただ、30未満なら問題ないのかというと、そうではありません。
とくにBMIが25~29でも、運動不足の人は、危険な肥満になっている可能性があります。

 

危険な肥満というのは、病気になりやすい肥満かどうかということです。
ちなみに、標準値とされるBMI22の前後は、もっとも病気になりにくいとされています。

 

この場合の病気とは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病です。
中年太りのような肥満はこれらの病気のリスクが高くなるため、
健康によくないとされているのです。

 

しかし、BMIは身長と体重だけで求められる値にすぎません。
研究のためには便利な数値なのですが、
BMIだけでは筋肉と体脂肪の割合を知ることはできないのです。

 

例えば、BMIが30以上であっても、アスリートのように筋肉量が多く体脂肪が少ないと、
生活習慣病の心配はあまりありません。

 

中年になってから、筋トレなどのトレーニングを始めて、
その結果、体重が増えているのであれば、それはよい中年太りなのかもしれません。

 

それに対して、体脂肪が多くて筋肉量も少なく、
お腹が出ているような太り方をしたのであれば、
悪い中年太りの可能性が高いといえるでしょう。

 

婦人公論.jp 参照

 


 

 

kadomatu

新年あけましておめでとうございます。
本年も、よろしくお願い致します。m(_ _)m

 

 

今冬は、寒さ厳しく積雪もありそうな冬となりそうですね。。。
強い感染力を持ったインフルエンザも流行っているようです、お身体ご自愛下さい。

 

今回は「中年太り」などを拾ってみました。
お正月中の「飲み喰い」で体重増加中の頃合いだとは思いますが、、、(笑)

 

ご参考までに・・・
つづく。