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「爪でわかる健康状態」2024年 葉月

 

 

私たちは爪の健康状態を見落としがちだが、
手足の爪の状態は私たちの健康状態を知るための重要な情報源である。

 

実際に、爪の見た目の変化は深刻な基礎疾患を知らせていることもある。
しかし、そのサインは爪の色の変化や形状の違いなど、ごくわずかな時がある。

 

縦の隆起

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爪の縦の隆起は縦隆起とも呼ばれ、一般的に老化のサインである。
この状態の臨床名は爪裂症である。

 

爪裂症は、鉄分、葉酸、タンパク質の欠乏が原因で起こる事がある。
爪が老化すると、栄養を吸収する能力が低下し、
爪の成長に影響を及ぼす。

 

点状陥凹

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点状陥凹とは、爪の表面に小さな丸い窪みや切り込みが現れる事。
この状態は、乾癬、湿疹や関節の炎症のサインである可能性がある。

 

爪乾癬は自己免疫疾患である。
乾癬性爪ジストロフィーとしても知られるこの状態は、
爪母または爪床に関わる乾癬が原因で起こる。
足の爪や手の爪に影響を与える。

 

時計皿爪

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時計皿爪は、手や足の爪の変形である。
指先が大きくなり、爪が指先の周りで湾曲することで起こる。

 

時計皿爪は通常、何年もかけて発症し、主に心臓や肺の数々の病気に関連している。
しかし、肝硬変、胃腸の問題、血中の酸素濃度の低下を示していることもある。

 

スプーンネイル

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臨床的にコイロニキアと言われている状態のスプーンネイルは、
爪の形状に影響を与え、爪の中央部分が陥没し、
爪の側面が盛り上がってスプーン状の輪郭になる変形である。

 

通常、コイロニキアには基礎疾患の過程または先天性の場合がある。
鉄欠乏、貧血、またはヘモクロマトーシスと呼ばれる
肝臓の問題の二つによって引き起こされる。

 

テリー爪

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テリー爪とは、手の爪から月陰(手や足の爪床の三日月形の白っぽい部分)がかけており、
上部にある狭い赤またはピンクの帯を除いて白く見える物理的な状態である。

 

テリー爪は、加齢によって発症することもあるが、
それは深刻な病気の症状である可能性がある。
肝不全、肝硬変、糖尿病、鬱血性心不全、甲状腺機能亢進症、
又は栄養失調の状況で頻繁に発生する。

 

ちなみに、この疾患は、1954年に肝硬変の患者100人中82人の白い爪を報告した
リチャード・テリーに因んで名付けられた。

 

爪甲横溝

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爪甲横溝は、一つ以上指の爪または足の爪にある水平方向の隆起またはへこみである。
これらは、病気、けが、又は皮膚の状態により爪の成長が妨げられているサインである。

 

爪横溝

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爪横溝は、感染症や糖尿病など、
十分にコントロールされていないさまざまな医学的疾患を知らせている。
また、麻疹、おたふく風邪、肺炎などの病気を示していることもある。

 

爪横溝が最大の深さに達すると、爪甲剥離症として知られる状態になる可能性がある。

 

爪甲脱離症

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国立衛生研究所(NIH)は、爪甲脱離症を、爪の成長の一時的な停止による
爪甲の土台から爪基部の剥離と定義している。
ネイルシュレッディングとも言われる。

 

爪甲脱離症は、ウイルス感染、自己免疫疾患、薬の副作用、
身体的外傷によって起こるとされている。
小児の原因の一つは手足口病である。
この状態は通常、7〜10日で自然治癒する。

 

爪周囲炎

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爪周囲炎は、細菌が爪の周囲の皮膚の下に侵入した時に起こる爪の感染症である。

 

迅速に治療をしないと、爪周囲炎は悪化し痛みを伴う膿瘍になる可能性がある。
この状態は急性と慢性の場合がある。

 

爪甲剥離症

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爪甲剥離症は、爪床から爪の自然剥離を特徴とする一般的によくある病状である。

 

爪甲の剥離は痛みがないが、見た目がひどく、爪の損傷、真菌、
又は乾癬などの皮膚疾患によって引き起こされる。

 

白色爪

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白色爪は、爪が部分的又は全体的に白っぽく変色することを言う。
この特定の爪疾患には、いくつかの可能性がある原因が考えられる。

 

通常は、不安を抱かせるようなサインではないが、
白色爪は深刻な全身疾患や先天性疾患を知らせていることがある。
心臓病、腎不全、潰瘍性大腸炎、肺炎は全てこの状態に結びついていると考えられている。
白色爪は、ヒ素や鉛中毒症状でも見られるという事が知られている。

 

黒爪症

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黒爪症は、爪が茶色または黒色に変色する病気である。
爪甲が茶色から黒色の変色することで黒爪症とみなされ、
しばしば縦方向の帯として現れる。

 

黒爪症と疑われる症状を無視してはいけない。
手足の爪に現れ、メラノサイトと呼ばれる色素の細胞が、
メラニン(茶色の色素)を爪に沈着させることで発生する障害である。
主に二種類の過程があり、一つはメラニン細胞の活性化。
それは、妊娠、狼瘡、皮膚癌などが原因とされている。
二つ目は、メラノサイト過形成。
それは、ほくろやあざ、爪がんなどが原因と考えられている。

 

波状または穴のある爪

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爪が波打ったり、穴が開いていたり、変色、爪下の皮膚が赤褐色なったりする場合は、
数々の疾患を知らせている場合がある。

 

実際、波状や穴の開いた爪は、乾癬や炎症性関節炎の初期症状のサインの可能性がある。

 

脆い爪

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乾燥した脆い爪は、環境要因あるいは基礎的な健康状態が原因で起こる事がある。
通常は、爪の湿潤と乾燥の繰り返しや、
洗剤、家庭用洗剤や除光液に爪を過度に晒すことが原因である。
さらに、年齢は爪の強度に影響を与える可能性がある。

 

ビオチン(ビタミンB7)、亜鉛、鉄分の欠乏などの栄養不足も爪の脆化を促進するだろう。
さらに気がかりなのは、貧血や甲状腺疾患がこの症状に関連しているという事である。

 

爪半月の欠如

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爪半月とは、爪の根本にある白い部分の事である。
爪に半月が見られない場合は、基礎疾患のサインである可能性がある。
(一部の人は親指の半月だけに気が付く場合がある)

 

爪半月の欠如は、貧血、栄養失調、そして興味深いことにうつ病を示している場合がある。
国立バイオテクノロジー情報センターの報告では、
爪半月の欠如は、潜在的な腎臓疾患を示している可能性があると示唆している。

 

爪真菌

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爪真菌は爪の一般的にある感染症である。
この症状は通常足の爪に発生するが、手の爪に発生する場合もある。

 

医学的には爪真菌症と呼ばれ、爪の先端の下に白または黄褐色の斑点として発生する。
治療をせずに放置すると、体の他の部分にあっという間に広がって、
痒み、赤み、ひび割れを起こす可能性がある。

 

爪噛み症

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爪嚥下症としても知られる慢性的な爪噛み症は、感染症を促進し、
爪の周囲の皮膚に痛みを感じる場合もある。
深刻な場合は、この習慣により爪床が損傷し、爪が無くなってしまう事もある。

 

爪噛みによる長期的な損傷は稀だが、特に噛んだ爪を飲み込んでしまうと、
口の中や腸に細菌が運ばれる可能性がある。

 

ライフスタイル関係Webページ 参照

 


 

 

2024年、梅雨も開けていよいよ夏本番ですね!
日中の気温が40度になるって、、、「インフルやコロナ」よりも重症じゃないんですかー!?(笑)
お身体ご自愛下さい。

 

今回は「爪」などを拾ってみました。「病は気から」「早期発見・早期治療」
爪から分かる健康状態。

 

ご参考までに・・・
つづく。