仮に体重が53キロで身体活動レベルが普通だとすると、 必要なエネルギー量は1日当たり2014カロリーということになります。 しかし、実際は誰もが同じ数字で表せるものではなく、 「毎日それくらい食べても体重維持は問題なし!」という人もいれば、 「そんなに食べたら太る!」という人もいると思います。
万年ダイエッターの人、ほとんど体を動かさない人など、 新陳代謝の落ちている「省エネタイプの人」では ちょっとつらくなってくるかもしれません。
「日本人の食事摂取基準」では アラフォー世代でも必要カロリー量の落ち込みが見られません。 私は仕事で日々、栄養の摂取量や体重変化なども見ています。 人工呼吸器を介して基礎代謝を測ることもあります。 必要なカロリー量は実は個人差がとても大きいです。 昔は「あまり食べないのにやせない」という言葉を信じていませんでしたが、 今は信じています。省エネタイプの人もいるのです。
省エネタイプの人は、先述の「ちょっぴり食べ過ぎタイプ」よりも努力を要します。 基本的には、お腹が空いているシグナルを無視せずに普通の量を食べ、 普通に運動をして普通に筋肉をつけ代謝回復をめざします。 この「普通」というのが難しいのですが...。私が今住んでいるアメリカでは、 代謝を修復するためのプログラムや本などを目にするようになってきました。
アラフォーで一番まずいのは、 体重が増えたからと言って運動せずにカロリーを減らすことです。 食べ過ぎの人が普通の量を食べるのは大丈夫ですが、 もともと普通の量を食べている人が低カロリー食にするだけのアプローチはNGです。
人間の体はビックリするほど省エネタイプになれます。 単にカロリーを落とすと、省エネな体を作るだけでなく、 アンチエイジングに必要な栄養素が摂れずに単に老けてみえる可能性大です。 見た目だけでなく、病気予防・健康維持に必要な栄養素まで摂りにくくなります。 |