「3分で8割減! 肝臓がん撲滅」 2015年 睦月版
ほんのちょっとしたことで、がんと無縁の生活を送ることができたら・・・。 今回は、そんな切なる願いが本当にかなうかもしれない、「肝臓がん」がテーマです。
数あるがんの中で、年間の死亡者数が第4位という「肝臓がん」は、 自覚症状がないまま肝臓が侵されてしまい、やがて死に至るがん。 肝臓だから、アルコールが一番の原因かと思いきや、じつはわずか5%ほどで、 ほとんどの原因は肝炎ウイルスだったのです。
この肝炎ウイルスが原因の肝臓がんは、なんとたった3分、ある簡単なことをするだけで、 8割なくせることが可能になったのです! 肝炎ウイルスの意外な感染経路や肝炎ウイルスの検査、治療法など、 肝臓がんから身を守るための最新情報をお伝えします。
肝臓がんの原因の多くはお酒じゃなくてウイルス! |
30年前、体調を崩し病院で検査を受けたAさんは、急性の肝炎と診断されました。 幸い、すぐ治療を受けたため、回復することができましたが、 それからは、お酒を控えたり、食事に気をつかったり、定期的に検査を受けたりすることにしました。
その後20年近く、肝機能の数値は正常正常でした。 ところが、突然、肝臓にがんができていたのです。
ずっと肝臓の機能が正常だったAさんが、いきなり肝臓がんになったのは、 B型肝炎ウイルスに原因がありました。 じつは、肝臓に侵入したB型肝炎ウイルスは、何かの拍子で肝細胞をがん化してしまうため、 いつがんになるのか、予測することができません。 つまり、一度感染したら、常に気をつけていないといけないのです。
肝炎ウイルスは、輸血(血液製剤)や予防接種などが感染経路になります。 ところがAさんの場合は、それらとは全く異なる経路で感染しました。 じつは、輸血や予防接種以外にも感染経路があったのです。 |
B型肝炎ウイルスの意外な感染経路は「母親」!? |
輸血や予防接種以外で、B型肝炎ウイルスに感染する感染経路とは、「母親」です。 実は、B型肝炎ウイルスの多くは、出産時に母親からうつるのです。
出産時、子宮内で出血した血液の中にウイルスがいると、 その血液が胎盤から赤ちゃんの体内に侵入します。 また、産道にも母親の血液が付着するため、それも原因と考えられています。 母親がB型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、1986年から出産時に必ず検査しています。 母親が感染していれば、赤ちゃんにすぐワクチンを打つため感染は防ぐことができます。 そのため、母子感染の可能性が高いのは29歳以上の人です。
また、ウイルスによる肝臓がんの原因は、B型だけではなく、C型もあります。 肝臓がんの原因のうち、なんとC型がおよそ65%も占めているんです。 C型肝炎ウイルスもB型と同様、血液で感染するため、 輸血や注射器の使い回しなどが感染経路になります。 ただし、B型のように母親からうつるケースはまれだと考えられています。
現在は、輸血も精密な検査をしていて、予防接種の注射器の使い回しもなく、 たとえ大人になってから感染しても、通常は免疫力でウイルスをほぼ退治できます。 つまり、いま感染している人のがんを予防することができれば、 肝臓がんはほぼ8割がた撲滅することができるはずなのです。
感染しているかどうかは、肝炎ウイルス検査でしかわかりません。 肝炎ウイルス検査は、保健所で受けることができますが、じつは、ほかにもいい方法があるんです。 |
肝炎ウイルス検査は最寄りの病院で採血するだけ! |
肝炎ウイルス検査は、保健所だけでなく、最寄りの病院でも受けることができるんです。 検査法は、簡単な問診のあと、採血をするだけなので、3分足らずで終わります。
ガッテンで人口10万人以上の都市のうちおよそ300か所を調べたところ、 9割の地域で病院でも検査を受けられることがわかりました。また、そのうちの7割が無料でした。
検査について詳しく知りたい場合は、お住まいの市区町村の役所や保健所などに 問い合わせてください。 |
肝炎ウイルスの治療法について |
B型肝炎ウイルスは、ウイルスの増殖を防ぐ核酸アナログという薬で治療します。 副作用が少なく、患者さんのウイルスを肝臓の奥に閉じ込め、 活動させないようにする働きがあります。
C型肝炎ウイルスは、免疫力を高めて肝臓内のウイルスを排除する 「インターフェロン治療」と「飲み薬」を一緒に使うことで、 9割の患者さんのウイルスを完全に排除できるようになりました。 また、インターフェロンが効きにくい場合でも、 2種類の飲み薬だけで85%の患者さんのウイルスを排除することができます。
このように肝炎ウイルスの治療はかなり進歩しているため、 以前、治療をやめてしまった人にとっても、いまこそウイルスを排除するチャンスといえます。 ただし、薬ですので副作用もあります。薬の選択や経過観察などが重要ですので、 できれば肝臓の専門医にご相談ください。 |
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新年あけましておめでとうございます。
本年も、よろしくお願い致します。m(_ _)m |
新年早々、病気予防の話でなんですが、、、 何かと暴飲暴食が多い、12月・1月と続けて「腎臓」「肝臓」などを取り上げてみました。
忘年会&お正月は、たくさん飲み喰いしましたか?(笑 これから、新年会は予定されていますか?
本年(2015年)は、腎臓の「血清クレアチニン」と「尿たんぱく」検査、 肝臓の「肝炎ウィルス」検査などにチャレンジして、 ご自身の”腎臓”と”肝臓”に注目しては如何ですか?
> 肝炎ウイルス検査 ←(リンク先:宇都宮市Webページ)
※新年は、1月4日(日)より、通常営業をしております。
ご参考までに・・・
つづく。
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