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「細部を、極める」 2014年 皐月版

日本の建物、日本の製品、日本のサービス、日本の料理。
海外から戻ってきて、改めて日本に接したとき、いつも驚嘆するのは、その美しさや精巧さである。
あきらかに誰もが気付くのは、日本は非常に秩序だっていて、何もかも美しいということ。

このように書くと、日本人の身内びいきの日本賛美のように見えるかもしれない。
私が日本人で、日本人の感性だから、日本が美しいと思うのではない。
日本が美しいと思うには実は、大きな理由がある。
それぞれは個々に素晴らしい部分が山ほどあって語り尽くせないのだが、
全体を通して1つ言える重大なことがある。

日本のすべての文化に行き渡っている「1つの重大な特徴」は、
シンプルにして、かつ明確なもの。「細部を、極める」

日本が特別なのは細部を極めているからだ。日本が美しいのは細部を極めているからだ。
日本が他とまったく違うのは、すべてこのひとことに集約できる。
「細部が極められている……」

日本的なものというのは、すべて「細部を極めている」から美しく、精巧で、心地良いのである。
建物も、製品も、サービスも、料理も、細部を極めているので、美しいと感じられる。
「神は細部に宿る」と言ったのはドイツ出身の建築家ミース・ファン・デル・ローエだが、
この精神が遺憾なく発揮されているのが日本である。

日本が特別であり、日本のものの美しさを際立たせているのは、
「神は細部に宿る」という精神が根付いているからだ。
海外で発明されたものも、日本で独自発展していくのも、
日本人が「細部をとことん美しく素晴らしいものに改良していく」からでもある。
日本文化の美しさというのは、「細部を極めている」というところにある。
見えないところでも手を抜かず、むしろ見えないところに手を尽くす。だから、精巧で美しい。

 

細部を極めるというのは、結果的に対象を高品質化させていくという流れになる。
その結果、対象物は独特の美しさと上品さを醸し出すようになる。
日本人であれば「細部に手を抜かない」というのは、当たり前のことなのだが、
実はこれが当たり前だと思っているのは日本人だけで、多くの国はそれほど細部にこだわっていない。
隣の中国・韓国ですらも、「細部に手を抜かない」「細部にこだわる」という文化や思想は
まったくない。むしろ、その逆でコスト削減のために見えないところは徹底して手を抜く。

日本人から見ると、細部にこだわった製品が、いい加減な製品に負けるのは信じられないと考える。
しかし、「細部にこだわる」製品やサービスが世界中のすべての国民が評価するわけではない。
むしろ、世界中でいい加減な製品が満ち溢れている。なぜか。
それは、世界の人口約71億人のうち約40億人が低所得層で占められているからだ。
細部にこだわり抜かれた製品やサービスは「高価格」だが、世界の半分以上は低所得層だ。
安い物しか買えない。
安い物というのは、細部に手を抜いたいい加減なものだが、
それしか買えないのだから選択の余地はない。
そもそも最初から高品質が欲しいとも必要だとも感じていない。

日本が中国・韓国の製品にことごとく負けてしまっているというのは、
技術力で負けているのではなく、価格競争で負けてしまっている側面が大きい。
世の中は「質より低価格」が主流になっているのだが、
日本だけは相変わらず「高品質・高価格」を追及している。その結果、日本は競争力を失っている。
言わば、日本人気質が裏目に出てしまっている。

最近は、日本人ですらも100円ショップの安物買いしかしない人間も増えている。
細部にこだわるという本来の気質とは別の動きをする
「安ければ何でもいい」という日本人も増え始めているのだ。
「安ければ何でもいい」という時代が、
細部を極めるという日本人の気質や文化を駆逐してしまうのか。
それとも日本は「細部を極める」という文化を守り抜くのか。
次世代の日本人がどちらの方向に向かっていくのかは、誰にも分からない。

神は細部に宿る。日本文化は細部に宿る。
ひとつ言えるのは、「細部を極める」というたった1つの特徴が消滅した瞬間、
日本が日本たらしめている文化のすべてが消滅する。

 

 
201405a
ブログ「Darkness」 参照

 


 

雪に閉ざされていた山々にもようやく春の足音が♪
「こごみ」「ぜんまい」「うど」「えら」「水菜」「ふき」
5月、6月は、山の神様から沢山の山の幸がもらえます。
山で暮らす生き物たちと人間の”おすそ分け”です。

 

今回はなにか難しそうな「お話」になってしまいましたが、、、
的を得ている(納得できる)内容だったので拾ってみました。

以前、何かで読んだのだと思いますが・・・
ドイツ人が”物”を発明して→イタリア人がその商品のデザインを担当し→イギリス人が会社を創業する。
→その会社をアメリカ人が事業拡大をし→日本人がをその商品を改良する。
→そして、、、そのヒットした商品を中国人がコピー&製造をして安値で販売をする。
こんな流れの”ジョーク話”だったと記憶しています。。。

「宗教」「自動車」「カツカレー」「カレーうどん」「ラーメン」etc..................
ホント日本人の「順応力」「改良力」は素晴らしい!

日本人としてWebマスも、何事にも(仕事でもプライベートでも趣味でも)
「細部を極める」を目標にしていきたいなぁと思いまーす♪

 

ご参考までに・・・
つづく。