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「最新美容技術あれこれ」2023年 霜月

 

 

ヒアルロン酸注射(安全性は高いがもって数ヶ月)

ヒアルロン酸はもともと人間の体の中で作られる物質で、高い保湿力を持っている。
しかし、肌に注射でヒアルロン酸を入れる場合は、保湿目的というより
「顔を部分的にふっくらさせる」という目的の方で使われている、
要するにその部分に水分が集まりやすくする。

 

よく用いられるのは、小鼻から口角にかけて伸びるほうれい線を薄くしたり、
目の下のくま、シワの解消である。
元々人間の体内で作り出される物質であるだけに、安全性はかなり高いが、
そのぶん分解・吸収も早い。

 

施術から数ヶ月~半年ほどの効果であろう。

 

ボトックス(経験豊富なクリニックを選ぶ)

ボトックスとは、ポツリヌス菌の持つ毒素によって顔の神経を
一時的(数ヶ月)麻痺させ、シワを伸ばすという技術である。

 

ポツリヌス菌といえば、食中毒の原因にもなる菌で、
毒性が強く死亡率も高いことで知られているから、
これだけ聞くと危険で過激な療法かと思うかもしれない。
だが、ヨーロッパやアメリカではかなり一般的に普及しており、
世界中で美容目的のほか斜視や顔面麻痺などの治療にも使われている。

 

医療目的で用いるポツリヌストキシン(ポツリヌス毒素)は、
致死量の数百~数十分の1というわずかな量だから、
この用量設定さえ誤らなければ基本的に安全であると考えていい。

 

ボトックスの効果としては、
加齢による額、眉間、目元などのシワを目立たなくすることの他、
エラをへこませ、アゴを尖らせるなどの小顔効果、
ふくらはぎに注射してほっそりさせる美脚効果、それから笑った時に歯茎が見えてしまう
「ガミースマイル」の解消といった目的にも利用されている。

 

効果はやはり数ヶ月から半年ほどしかもたないため、
持続させるには継続して施術を受ける必要がある。

 

ACR療法(トラブルも一定数ある報告も)

ACR療法(PRP・血小板注入)とは、自分自身の血液を用いて行う再生医療のひとつ。
血液を遠心分離機にかけ、成分を取り出し皮膚に注入するものである。

 

血小板には、成長因子と呼ばれる体の中の細胞を元気にして修復する成分が含まれている。
これを皮膚に注射することで、自分自身の再生能力を活かして肌を若返らせようとする技術。
施術の工程は、ヒアルロン酸注射やボトックス注射とほとんど同じで、
ただ自分の血液を用いる点が異なる。

 

顔や首のシワ、たるみの減少、肌のハリ感アップ、毛穴の引き締め、
ニキビ跡の改善などの効果がある。

 

なかには自分の血液だけでなく、さらに外部から成長因子を添加して
施術するクリニックもある。
この場合、より高い効果が謳われていたりするが、肌にしこりが残ったり、
顔がゴツゴツになったりするトラブルを訴える患者さんが一定数いるという報告がある。

 

ACR療法のメリットのひとつは、自身の血液のみを使うという安全性にある

 

歯科インプラント(噛むという行為が若さに効果あり)

40代以上になると、歯周病のトラブルを抱えた人は80%以上になると言われている。
歯周病はなかなか侮れない病気で、昔は歯槽膿漏といったが、
ひどくなると歯茎が緩んで歯が抜けてしまう。

 

そうなった場合、入れ歯やブリッジで対応することが多いが、
現在はインプラントと呼ばれる人口歯根を用いた治療を選択する人も増えている。
入れ歯では取り外しやメンテナンスが面倒だったり、噛み合わせが快適ではなかったり、
ブリッジでは両隣の健康な歯まで削らなければならないといった問題点があるが、
インプラントは、歯が抜けた部分の骨にネジを打ち込み、そこに人工の歯をかぶせるので、
自分の歯と同じ感覚で使え、ナチュラルに見えるところが魅力である。

 

ところが、インプラントの場合、天然の奥歯で物を噛む力が80kg程度なのに対し、
約120kgの力にも耐えることができる。
入れ歯ではどれほど上手くできても、部分入れ歯で40〜50kgほど、
総入れ歯では30kg以下程度に落ちてしまうから、
インプラントは非常によく噛めると言える。

 

じつは「噛む」というのは脳の広い範囲を活性化させると考えられている。
寝たきりや、杖なしでは歩けなかったお年寄りが入れ歯を入れたところ、
普通に歩けるまでに回復したという報告もあるほど。
人間が物を「噛む」と、その刺激が脳神経の中で最も太い三又神経に送られ、
運動・感覚・記憶・思考・意欲といった部分が活性化されるから。

 

歯のホワイトニング(歯のクリーニングは保険が効く)

歯というのは目立たないようでいて、意外と人目につきやすい部位である。
歯並びが良いだけで笑顔も何割増しかに映るし、
白くて健康的な歯は魅力の一つにもなる。

 

反対に歯が汚いと幻滅を感じてしまったり、
異性間ではキスをするのもためらわれてしまうだろう。
アメリカでは、綺麗な歯並びや白く輝く歯がステータスとされているため、
ホワイトニングがかなり浸透している。

 

ホワイトニングと一概に言っても、その方法は主に3通りある。
一つは最も一般的な治療法で、ホワイトニング剤を使って歯を白くするというもの。
これは薬剤を使って歯の表面のエナメル質を無色透明近づけるとともに、
その下の黄色い象牙質の部分の色を透けないような構造へと変化させるもの。

 

メリットは、健康な歯を削ることなく治療が行えるという安全性。
またクリニックではなく自宅でできるものもあるので時間の融通が利きやすい。
デメリットとしては、あくまでも自分の歯を使うので
「完全に真っ白な歯」になるという保証はないこと。色の後戻りもある。

 

次に、クラウンやラミネートべリアといった人工の歯をつける方法。
思い通りの白さにできる、色の後戻りもほとんどない、
治療の期間は短くて済むといったメリットがあるため、
芸能人などが多くこの方法で歯のホワイトニングをしている。
反面、健康な歯を削らなくてはいけないというデメリットもある。
(歯の神経を抜かなくてはいけない場合も出てくる)

 

最後は、歯に薄いプラスチックをコーティングするタイプ。
クリニックで歯のマニキュアをしてもらった場合、一本の施術にかかる時間は約5分程度、
しかも一本2000円~4000円程度と比較的安価で済むのがメリットである。
ただし、効果は約1ヶ月程度しか持続しないため、白さを保つためには
定期的な通院が必要となる。

 

ホワイトニングには保険は適用されないが、歯のクリーニングには保険診療で行える。
ホワイトニングほどの効果はないが、着色汚れを除去でき、
歯が一段階程度は明るくなるのでおすすめ。

 

レーシック(技術の進歩が速いからこそ、できる限り最新設備で)

40代か遅くても50代になると、ほとんどの人に老眼の自覚症状が出る。
その矯正の方法として最も一般的なのが、老眼鏡を用いること。
しかし、老眼鏡はいちいち眼鏡をしなくてはいけないので煩わしい。
本や新聞を読もうと思った時パソコンの画面を見たい時、わざわざ老眼鏡をかけるという
一手間があると億劫に感じるもの。

 

そこで、こうした煩わしさの解消方法の一つとしてレーシックが挙げられる。
レーシックというのは、レーザーを用いて角膜の曲率を変えて視力の矯正をする手術。
レーシックはもともと近視・遠視・乱視などの視力矯正の手術であったため、
老眼の治療はできないとされていたが近年ではその技術を応用した
老眼用レーシックもある。

 

伝導性角膜形成術という手術は、角膜の周りにカーブをつけることによって、
いわば遠近両用のコンタクトレンズをつけたような状態になる。
他にもモノビジョンという方法があるが、これは片方の目を遠くがよう見えるようにし、
もう片方を近くが見えるようにするという方法。
さらに角膜内に小さな黒いリングを挿入し、
そのピンホール効果により老眼を矯正するという方法も行われている。

 

レーシックは技術の進歩が速いということもあって、10年前と現在では装置がまるで違う
と言っていい。できる限り最新の装置、理論を導入しているクリニックを選ぶのが賢明。

 

AGA治療(男性型脱毛症)

多くの男性が悩んでいるのが、いわゆる「ハゲ」
なかでも多いのがAGAで、これは「男性型脱毛症」と訳される。
こめかみや生え際が後退していき、頭髪が失われていく症状。

 

女性にもAGAはあり、こちらは「女性男性型脱毛症」と言われたりする。
男性のように完全に頭髪がなくなるということはなく、
頭頂部を中心に頭髪全体が薄くなる、
または頭髪全体が細くなるという特徴がある。

 

AGAは「男性型」と名がついているように、
男性ホルモンの一種であるDHTが大きく関係している。
このホルモンがヘアサイクルの成長期を短くする。
ヘアサイクルが短くなって髪の毛がきちんと育つ間がなく、新しい毛髪を成長させてしまう。
よく年をとって毛が細くなった、柔らかくなったということを聞くが、
これはヘアサイクルが短くなって、産毛の状態までしか育たなくなった状態
ということになる。

 

AGAは病院で治療が受けられる。
プロペシア(2005年認可)は日本で唯一の経口のAGA服用薬で、
主成分のフィナステリドには、DHT生成に必要なリダクターゼという酵素の働きを
抑える作用があるため、AGA型脱毛を抑制する効果を発揮する。
塗り薬としては「リアップ」という名前で売られている
「ミノキシジル」もかなり有効性は高い。

 

AGA治療を行っているのは、美容皮膚科・皮膚科・内科系のクリニックだが、
なるべくAGAの治療を専門に行う体制、メニューが整っている所を選びたい。

 

 

和田秀樹著書:50歳の分岐点 参照

 


 

 

これからの日本は季節が「四季」じゃなく「二季」になるんじゃない!?(春・秋がなくなる)
などと言っていた人がいましたが。。。(Webマスは春秋が好きなんですが!)
過ごしやすく良い時期です、お出かけしましょー♪

 

今回は、和田秀樹さんの本「50歳の分岐点」から拾ってみました。
年齢が50過ぎると、あれやこれやと色々出てきますからねぇ〜(笑)

 

ご参考までに・・・
つづく。