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「加齢臭って?」2023年 皐月

 

 

体臭とは、汗や皮脂などの分泌物と皮膚常在菌の作用によって発生する臭いです。
汗腺には、全身にあるエクリン汗腺と
脇の下や陰部などの局部にあるアポクリン汗腺があります。

 

エクリン腺からの汗は、大部分が水で、ミネラルが含まれたもの。
アポクリン腺からの汗は、たんぱく質、脂質、アンモニア、鉄分などの
栄養成分を含むために、皮膚常在菌が増殖しやすく、
分解された成分が醗酵して腋臭になるのです。

 

歳を取るにともない体臭は変化します。10〜20代は主に汗臭であり、
30〜50代は汗臭とミドル脂臭、50代で加齢臭が幅を利かすようになります。

 

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汗臭は、”温熱性発汗””精神性発汗””味覚性発汗”に分類できます。

 

汗自身には臭いがないのですが、垢や皮脂などと混じり合い、
これを皮膚常在菌が分解することで臭い物質が発生し、臭くなります。
分泌部から出てきた汗の元は、皮膚中でミネラル成分などは吸収されますが、
再吸収が追いつかないと皮膚表面に出てしまい、
余分な成分を多く含む事で臭いが発生するのです。

 

慣用句にある「手に汗握る」「冷や汗をかく」というのは精神性発汗ですね。

 

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ミドル脂臭の発生は、3段階で進みます。
エクリン腺(汗腺)が乳酸を含んだ汗を、皮脂腺が皮脂を分泌。

 

次に頭皮の常在菌(ブドウ球菌)が乳酸と皮脂を分解。
最後に臭いを発生させるジアセチルと中鎖脂肪酸が発生し、
臭いが混ざり合ってミドル脂臭が発生、という流れです。

 

加齢臭は、加齢に伴い皮脂腺の中のパルミトオレイン酸が増加し、
同時に過酸化脂質も増えはじめます。
この過酸化脂質がパルミトオレイン酸と結びつくことで、分解・酸化されてできるのが、
加齢臭の元である「ノネナール」という物質です。

 

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”疲労”も臭いの素です。
年代に関係なく、疲労により蓄積されたアンモニアのような疲労物質が溜まると
肝臓で処理しきれなくなり、それが汗として排出されると体臭がアンモニア臭くなるのです。

 

体臭には個人差があり、体調によって変化し、病気になっても変化します。
余談ですが、癌にも臭いがあり、訓練された犬や線虫は、
ガンの匂いを嗅ぎ分けることが報告されています。

 

ところで、臭いによるストレスのレベルは、
その匂いを悪臭と感じるかどうか、という事で変わるのです。
思春期でも、ミドルエイジでも、高齢期でも、匂いは成長の証であり、
無臭が良いというわけではないことを理解していただきたいものです。

 

ヘルスケア関係Webページ 参照

 


 

 

新緑まぶしい季節♪
5月8日から「新型コロナ」が2類から5類(インフルエンザと同等)にもなるし
お外で遊びましょー!!

 

これから徐々に暖かくなる季節、
今回は「体臭(汗臭・ミドル脂臭・加齢臭)」などを拾ってみました。

 

ご参考までに・・・
つづく。