宇都宮市下栗1丁目にある理容室です。TEL: 028-633-9464

報サイト

 

「生活習慣病 ”口”と”歯”」 2013年 卯月版

生活習慣病はなぜ怖いのでしょうか?生活習慣病は無症状です。
しかし、10〜20年ほっておくと心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・認知症といった
命にかかわる病気を引き起こします。【症状がない】ことが、怖いのです。
最近、生活習慣病が【老い】と直結していることが分かってきています。
そのため、老いないこと(アンチエイジング)が生活習慣病を予防することにつながります。

さて、人はどこで老いを感じると思いますか?
ほとんどの人に共通しているのは【目】と【口】と言われています。

 

そこで、今回は「口と歯」の生活習慣病に関する話題です。

 

口が老化すると、どうなるのでしょうか?

老化が進むと、口が渇く(口腔乾燥症・ドライマウス)、口が臭くなる、
食事の味が分からなくなる(味覚障害)、歯茎が弱って血が出やすくなる歯周病、
入れ歯になる(義歯)と変化していきます。
口が老化すると困るのは、味わう、飲む、話すといった人間らしい生きる楽しみが失われるからです。

口の中を潤すために唾液が出ていますが、実は唾液は単なる水分ではありません。
唾液の中には、神経栄養因子(NGF)や上皮成長因子(EGF)と呼ばれる成長因子、
栄養を分解する生理活性物質、細菌をやっつける免疫物質などが含まれています。

NGFはアルツハイマー型認知症の機能の改善に働く物質で、
EGFは傷を治す物質であることが分かっています。
そのため、老化によって唾液が出なくなると、成長因子が減るので口内炎が治りづらくなったり、
生理活性物質が減るので食事がまずくなったり、免疫物質が減るので口が臭くなったりします。

 

老化で唾液が出づらくなったら、あきらめるしかないのでしょうか?

口腔筋機能療法(MFT)をすると、唾液の分泌が増えます。
もともとは口腔の機能維持のための筋力を増強させるための治療法でしたが、
顔貌の老化を防止する効果があります。顔にある筋肉の約70%は口腔周囲に集中していますが、
顔の筋肉のうち普段の生活で使われる筋肉の量は2〜3割程度と少ないのです。
年とは関係になく、筋肉は使わなければ衰えてしまうため、若さを保ちたいのであれば
【顔の筋トレ】をする必要があります。また、ネズミを用いた実験ですが、老化予防効果のある
【カロリー制限(必要な栄養素はとりつつ、カロリーのみを減らす食事)】をすると唾液量が増えます。

ドライマウスの人の9割が、生活習慣病である糖尿病、高脂血症、動脈硬化、精神的ストレス、
食習慣の乱れや筋力の低下などの老化現象を伴っています。一方、治療法からみても
アンチエイジングをすることがドライマウスを予防する上では重要だということが分かります。

 

ドライマウスのチェック項目

口の中が渇いたり、ネバつく

乾燥した食品がのみ込みづらい

会話がしづらい

食事のとき、いつも水が必要

虫歯や歯周病になりやすい

口臭が気になる

食事の味が分かりにくい

口紅がよく歯につくなど

 

 

次に”歯”です。
歯で起きてくる一番身近な老化現象は、【歯周病】です。

現在、日本人の成人の80%は歯周病であると言われています。
歯の生活習慣病と言われる歯周病の怖いところは、【自覚症状がない】ことです。
これは体の病気である生活習慣病、つまり糖尿病・高血圧・脂質異常症と一緒です。
10代でも40-50%が歯肉炎を起こしているため、人ごとではありません。

この、歯の老化現象・生活習慣病である歯周病が、実は心臓病や糖尿病、
ひいては未熟児(早産・低出生体重児)と関係していることがわかっています。
歯周病は細菌が歯茎(歯槽)で炎症を起こす状態のことです。
これらの病気は、細菌と血管炎症物質が血液中に入りこみ、全身に広がるために起こります。

では、歯のアンチエイジングを続けるためにはどうしたらよいのでしょうか?
ポイントは、歯周病の原因であるプラークを減らすこと。
食後30分程度してから、歯茎と歯の境目のブラッシングと歯間ブラシを使った歯の清掃が基本です。

しかし、セルフケアでは足りないところがあるので、歯周病のリスクが低い人は年に1〜3回、
歯並びが悪い人や持病があるようなリスクが高い人は年に6〜9回、
歯科衛生士によるメンテナンスをお勧めします。
受診した時には、【PMTC(専門機器による歯洗浄)】を奥歯などのリスクの高い歯を中心に、
1歯当たり数秒間行い、摩耗が起きないように行ってもらうとよいでしょう。
PMTCは、コーヒー・紅茶・ウーロン茶・赤ワイン・カレー・タバコなどの着色を取ることもでき、
見た目のアンチエイジングを考える方にもお勧めです。

そのほかの予防として考えられるものが栄養素不足です。
ビタミンC、カルシウム、ビタミンD、オメガ-3系脂肪酸などの栄養素が少ない場合には、
摂取することで歯周病のリスクを減らせるという報告も出てきています。

 

ビューティ関係WEBページ 参照

 


 

今春の「桜」は早咲きですねぇ−♪   只今、宇都宮の桜が満開中で〜す!!!

今回は、自覚症状がなくて怖い”生活習慣病”を取り上げてみました。
「生活習慣病=老い」「老いないこと=生活習慣病を予防」とリンクしているそうなので、
ご自身の生活習慣を、もう一度見直されてみてはいかがでしょうか?

 

ご参考までに・・・
つづく。